『薔薇王』にシェイクスピアをさがして

菅野文先生の『薔薇王の葬列』についてシェイクスピア原案との関係を中心にひたすら語ります

第1部(1〜7巻)感想-2巻感想

2巻8話踊りの宴とエリザベスの登場について

宴の場面では『リチャード3世』冒頭の独白が使われていますが、初登場のエリザベスは一寸シンデレラみもある気が……。

2巻7話血と薔薇について

『ヘンリー6世』では、リチャード、兄エドワード、ウォリック伯たちが共に弔い合戦にをするのに対し、7話は、エドワードとウォリックの表の戦争と、その裏でのリチャードによる戦場での殺戮が同時進行で展開します。

2巻6話ヨークへ向かう道について

『ヘンリー6世』ではエドワードとリチャード2人でヨーク公の心配を語り合えるのに、それに比べると、リチャードが独りで過酷な旅をするのか、と健気さが倍増します。

2巻5話ヨーク公の死について

『ヘンリー6世』の、戦闘に巻き込まれた親子の話をリチャードの物語にしているように思います。推測ながら、原案の素晴らしい使い方だな、と。