『薔薇王』にシェイクスピアをさがして

菅野文先生の『薔薇王の葬列』についてシェイクスピア原案との関係を中心にひたすら語ります

ごあいさつ このブログについて

(2022.2月改稿)

菅野文先生の『薔薇王の葬列』にはまり、原案『ヘンリー6世』『リチャード3世』の換骨奪胎の素晴らしさと、それ以外のシェイクスピア作品オマージュについて妄想・牽強付会込みで語るために立ち上げました。作品も完結し、このブログも全話の感想を書くことができました。

 

実はあまりに面白かったので、完結してからまとめて読もう、と途中から読むのを自制したほどでしたが、ちょうど『ホロウ・クラウン』シリーズを遅まきに見て、どうしても続きが読みたくなってしまいまして。しかも“混ぜるな危険”、というか、“飲み合わせに注意”、という感じで、『薔薇王』の原典使いのうまさに更に魅せられ、中毒のようにはまりました。11巻刊行の頃から今更、今更か……と思いつつ感想記事を書き始めました。

 

そのため記事を書く順番がまちまちで、読みにくいところがあるかもしれません。ご了解の上で楽しんでいただけましたら幸いです。1巻、11巻、8〜10巻、5巻17話、12巻、2〜5巻、その後も新刊感想と第1部感想を並行して書きました。

 

『薔薇王の葬列』は、シェイクスピア原典の使い方がとても魅力的なことに加え、それがダブル・ミーニング、トリプル・ミーニングになっていたりすることも素敵です。

 

例えば、TVドラマ『SHERLOCK』ファンサイトで「この箇所は正典のここからの引用」「このようにひねっている」なんていう情報があって、それが楽しかったりするじゃないですか。あるいは大河ドラマ批評サイトやtweetなどで、「しかじかの史実がこう使われている」といった情報や解釈が示されて、おおーそうか、と思ったり。

 

シェイクスピア作品や古典ものの演劇や映画レビューだと、どれだけ演出が面白いかそれがどういう意図なのかがレビューアーの感想・想像込みで書かれることも多いですよね。菅野先生の『薔薇王』は「この演出、解釈、面白い!」「こう来たか!」という感じの楽しみも満載で、”菅野演出”の妙を重箱のすみまで味わわないともったいない!(←日本語間違っています)

 

『薔薇王』の読者にはシェイクスピアに詳しい方も多いと思いますが、そういう宝探し的なことはやっぱり楽しい。野暮でも、妄想でもいい、という気持ちになりました。シェイクスピア作品を詳細にわたって検討できるほど知識がある訳でもないので勘違い等もありましょうが、そこは温い目で見てやってください。

 

後の巻の内容については記事内で分けて書くなど、それなりには気をつけているつもりですが、うっかりしていたらすみません。また、各話の記事に関しては、ネタバレになることをご了承ください。

 

 

始めの何巻かが無料になっている時もあります。

フリー写真素材ぱくたそ

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