『薔薇王』にシェイクスピアをさがして

菅野文先生の『薔薇王の葬列』についてシェイクスピア原案との関係を中心にひたすら語ります

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

2巻5話ヨーク公の死について

『ヘンリー6世』の、戦闘に巻き込まれた親子の話をリチャードの物語にしているように思います。推測ながら、原案の素晴らしい使い方だな、と。

12巻55話夢の結末について

『夏の夜の夢』と『タイタス』をきれいに決着させ、史料的にもリアリティのある結末。神業を堪能する、狩りのエピソードの終了でした。

12巻54話ヘンリーの夢について

54話は12巻のクライマックスと言えるかもしれません。今話でも、『夏の夜の夢』の重ね方が凄い!と思います。幸福な結末もある一方、ダークな解釈も使われている気がします。

12巻53話狂乱の森での愛と陰謀について

『夏の夜の夢』と『タイタス』との重ね方が凄いです。リチャードは、アンとの関係ではオーベロン、ヘンリーとの関係ではタイテーニア、という感じでしょうか。

12巻52話取り替え子をめぐる諍いについて

冒頭のリチャードの夢は、『夏の夜の夢』悪夢バージョンのような感じで、これに続く話のプロローグのようです。「取り替え子」のモチーフが、リチャード→リチャードの息子のエドワード→エドワード4世→バッキンガム、と展開されている気がします。