2019-01-01から1年間の記事一覧
リチャードの王冠への思いについて、バッキンガムとケイツビーが対照的な関係ですね。そして、ひょっとして『ジョン王』オマージュ??
ジョージが王に名乗りを上げたことで、リチャードが王冠への思いに揺れます。そして、ケイツビーの騎士ぶり。
『ハムレット』語りが多くなっていますが、アナ雪かも。でも、一番重要なのは夢の場面が12巻と重なる展開・構図であることですね。
『ヘンリー6世』の上に『ハムレット』と『リア王』か?と想像。扉絵のアンがオフィーリアのようです。
話の展開と「王を殺してはいけませんか」の台詞は、『ヘンリー6世』と『ハムレット』がミックスされた印象です。
キングメイカー・ウォリックがエドワード王と決裂した後、新たなキングメイカーに名乗りを上げるバッキンガム登場!
ヘンリーとの苺エピソードの回です。原案=11巻の苺エピソードと比較して、そこまでの変遷を追ってみました。王子エドワードの話への関わり方もとても面白い展開になっています。
今週のお題「好きな漫画」 え、今週のお題「好きな漫画」?! そ、それは『薔薇王の葬列』ファンブログとしてぜひ本作品を推さなければ。でも、普段、1話1話の感想を垂れ流すように書いているのと違って、お薦め記事は難しいものですね。本当はお薦めこそし…
ヘンリーの帰る場所について『ヘンリー6世』の台詞が変換され、エドワード王の結婚と重ねて描かれ、ヘンリー=“王冠より愛”ルートが示されているかのようです。
エドワード王とエリザベスの密会=“狩り”と並行して、それぞれ何らかの獲物を追うような展開ですね。
宴の場面では『リチャード3世』冒頭の独白が使われていますが、初登場のエリザベスは一寸シンデレラみもある気が……。
『ヘンリー6世』では、リチャード、兄エドワード、ウォリック伯たちが共に弔い合戦にをするのに対し、7話は、エドワードとウォリックの表の戦争と、その裏でのリチャードによる戦場での殺戮が同時進行で展開します。
『ヘンリー6世』ではエドワードとリチャード2人でヨーク公の心配を語り合えるのに、それに比べると、リチャードが独りで過酷な旅をするのか、と健気さが倍増します。
『ヘンリー6世』の、戦闘に巻き込まれた親子の話をリチャードの物語にしているように思います。推測ながら、原案の素晴らしい使い方だな、と。
『夏の夜の夢』と『タイタス』をきれいに決着させ、史料的にもリアリティのある結末。神業を堪能する、狩りのエピソードの終了でした。
54話は12巻のクライマックスと言えるかもしれません。今話でも、『夏の夜の夢』の重ね方が凄い!と思います。幸福な結末もある一方、ダークな解釈も使われている気がします。
『夏の夜の夢』と『タイタス』との重ね方が凄いです。リチャードは、アンとの関係ではオーベロン、ヘンリーとの関係ではタイテーニア、という感じでしょうか。
冒頭のリチャードの夢は、『夏の夜の夢』悪夢バージョンのような感じで、これに続く話のプロローグのようです。「取り替え子」のモチーフが、リチャード→リチャードの息子のエドワード→エドワード4世→バッキンガム、と展開されている気がします。
ヘイスティングスの処刑後、12巻では王子たち(新王と王弟)との対決になっていきます。彼らについては、これまで、残念な子だの、タモーラのダメ息子たちのようだのと書いてきましたが、いやいや、リチャードとバッキンガムが警戒するような十分(悪)賢い…
12巻でちょうど表紙を飾るエリザベスとジェーンの2人が、関わって共謀し始めるのが10巻45話です。そこは流石に創作だろうと思っていましたが、実際に会っていたとする学説がある!らしいです。あれ?リチャードの摂政就任がメインのはず……。いや、それも書い…
リチャードとウッドヴィル(エリザベスや親族)との関係は『リチャード3世』以上にスリリング。前半では夢の話、後半では背に乗せる話について、原典の面白い転用が見られます。
多くの読者に激震を走らせた43話。リチャードが王冠への野望を認め、バッキンガムと「誓約」を結びました。43話も場面場面に何層もの意味が交錯する形で展開しています。特に43話でそれをいちいち書くのは野暮だろうとは思いますが、もーここは野暮に徹しま…
王として凋落が見えたエドワードがこの回で亡くなります。エドワードが死出の旅に出るシーンは風景も含めて何とも美しく描かれています。一方、王位の継承をめぐる対立や思惑は、原案以上に相克的かつ錯綜的に展開しています。
41話では、ヘンリー5世の闇と苦悩の部分をエドワードに、光と責任の部分をリチャードに充てて描いているように思えます。戦いを担う責任がリチャードの光になっており、それは既にリチャードの中にあるとも言えそうです。
読者投票1位の17話が宣伝アカウント(twitter)@baraou_infoで全話公開になったので、お祭りに乗れればと書きました。シェイクスピア・オマージュについて、一寸強引ながら考えてみました。
40話41話はスコットランド戦の話になっています。ここの凄さは、原案にほとんど出てこないスコットランド戦を描き、そこに『リチャード2世』『ヘンリー4世』『ヘンリー5世』オマージュを入れ(多分)、“王とは何か”という話につなげていることでしょう。その…
今回の記事、すごく地味になってしまいました。『リチャード3世』からのジョージの子どもの台詞が健気で、リチャードの息子のエドワードと重なります。そして原典の引用箇所では2回もリチャードが嘘泣きをしています。
38話は台詞の1つ1つや設定が『ヘンリー6世』、『リチャード3世』、史料と複雑に絡まっていて非常に濃密な展開になっていると思います。ワインでの暗殺場面も、漫画化ならではの素晴らしい表現になっています。
「同じ」と「違う」は『薔薇王』でしばしば出てくる表現ですが、37話ではこれが強調されます。ここから「俺は誰とも似ていない」という台詞につながり、この台詞が元の『ヘンリー6世』でのジョージ暗殺の文脈通りに使われています。
リチャードの目的はもはや呪いの犯人の究明ではなくジョージの逮捕になっているので、ジョージが呪いに加担するように仕向け一芝居打つことになります。36話でも、ジョージの逮捕まで『リチャード3世』と『ヘンリー6世』第2部が巧みにミックスされて話が進…