2021-01-01から1年間の記事一覧
原案『ヘンリー6世』と全く違うとも言えますし、最終的には原案通りとも言えると思います。そして、やはりロミジュリっぽいですよね。
過去の伏線の回収とオリジナル要素が、リッチモンドの政略と対比的に描かれる素晴らしさ。細かい要素にも泣き所がいっぱいです。
アンの話を『リチャード3世』4幕1場との関連で考えてみました。リッチモンドや小夜啼鳥についても書いています。
気持ちを揺さぶる展開なのにやはり構成もすごい。『リチャード2世』推測してみました。王の森の場面と、73話以降のリチャードvs.リッチモンドの話と繋がっている……かもしれません。
バッキンガムの選択を、彼が生きることを選んだものとして描かれているのが印象的です。
『リチャード3世』での「熱い気性が凍ったか」が、雨による敗走エピソードと掛けられて、リチャードが求めた“バッキンガムの熱”を失う話になっている気がします。
マクベスとマクベス夫人が親密である一方、戦闘状況がリアルで怖さと不毛感を感じる舞台でした。
シェイクスピア作品等の配信リンクをまとめました。
初鑑賞作品でしたが、読んだ印象とはかなり違って、“こんなに面白くて現代的な話だったのか”と思いました。
ややダークテイストで映像も美しく、最初のキスシーンも印象的で、気持ちが揺さぶられました。演出・監督、俳優、美術、それぞれが嵌って相乗効果をもたらしている気がします。
ハムレットはカンバーバッチ、オフィーリアがSHERLOCKのユーラス役シャーン・ブルック。尼寺の場が、もしかしたら『薔薇王』4巻っぽいかも、と詳しめに書きました。ただ、他の箇所も含めて、受け取り方にはあまり自信がありません。
役も台詞もほぼそのままなのに、ナショナル・シアター版同様、オーベロンの勝利にならない展開です。
双子2組の似せ方がちょうどいい塩梅! 基本的にはとにかく楽しく観られるドタバタコメディで、最後にしみじみでした。
ニコラス・ハイトナー演出、ベン・ウィショー主演。観客をローマ市民に見立てる演出はもちろんのこと、配役自体が演出・解釈になっているような面白さでした。
先日放送された『じゃじゃ馬』の振付家、ジャン・クリストフ・マイヨー版の『夏の夜の夢』、『眠りの森の美女』感想です。ローズ・アダージョ関連でマシュー・ボーンの『眠り』も少し。
振付、衣装、装置、音楽、皆よかったんですが、やっぱり『じゃじゃ馬』に難しさを感じてしまうところも。
2幕のディベルティスマンも含め豪華な配役、ふわっと上品で明るいオベロンとタイターニアが特徴の気がします。バレエ学校生徒の妖精達も可愛いです。
今更感はありますが……。多分シェイクスピア作品を知らなくともしみじみと味わい深く、同時にマニアックにも楽しめる映画だと思いました。
過去記事を改訂して分割しました。『サンドラの小さな家』の感想も少し。
1930、50、90年代設定の現代的な振付で、主役の2人も素晴らしく、感情移入できる作品でした。
ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの2012年の映像作品です。植民地独立後のアフリカの設定になっています。
様々なオマージュやこれまでの話が重層的に紡がれ、リチャードの変化や決断の物語になっていくことが感動的です。
『ハムレット』『ヘンリー4世』などが組み合わせて使われ、作品のモチーフとリチャードの変化が重なるのも感動的です。
王子達を巡る話の作りがまたもや神業的です。ティレルの言動はまだ謎かけ的ですね。
心削られる展開かと覚悟していましたが、15巻は、こう来るか!のわくわく感や、物語が動いていく興奮があって一気に読みました。
『ファウスト』や『不思議の国のアリス』が重ねられた、ややダークで悪夢感のある作品でした。
ランカスターの王子エドワードの退場回。『ヘンリー6世』準拠ながら、エドワードのリチャードへの恋の終わりと絡めて美しく翻案されています。無理筋かもしれませんが、『二人の貴公子』オマージュも考えました。
WOWOW放送の、Amazon・BBCの共同製作。豪華キャストで、キャラクター設定と演者達の個性が生きていて惹きつけられる作品でした。
『コリオレイナス』『ジュリアス・シーザー』『アントニーとクレオパトラ』の3本を繋いだ『ローマ悲劇』の感想です。
ナショナル・シアター (at Home)とストラトフォード・フェスティバルの『オセロー』の感想です。近い時期に同じ作品を観るとそれぞれの特徴が明瞭になりますね。