『薔薇王』にシェイクスピアをさがして

菅野文先生の『薔薇王の葬列』についてシェイクスピア原案との関係を中心にひたすら語ります

ナショナル・シアター(at Home)『お気に召すまま』感想

音楽と声による音響、舞台装置も魅力的で、おしゃれできゅんとするまさにウェル・メイドな感じの作品でした。

ナショナル・シアター(at Home)、イアン・マッケラン主演『リア王』感想

老いの問題に焦点を絞り、新しい切り口も加えて今日的でリアルな演目に仕上げた印象の『リア王』でした。

演劇ユニット戯曲組『令和X年のオセロー』感想

『オセロー』へのアンサーソング(アンサープレイ)的にも、フェミニズム的読み換えにも思える作品でした。

英国ロイヤル・バレエ『白鳥の湖』(英国ロイヤル・オペラ・ハウスシネマシーズン)感想

リアム・スカーレット版。今回のキャストでスカーレット版の印象が変わり、物語的面白さがわかった気がしました。

ハンブルク・バレエ、ノイマイヤー 振付『夏の夜の夢』感想

アテネのシーンはクラシック的、妖精達はコンテンポラリー的、と踊りや雰囲気自体がくっきり異なる面白さがありました。

舞台『薔薇王の葬列』(配信)感想

若月佑美さんリチャード、有馬爽人さんリチャード、両バージョンの感想です。

ウースター・グループ『ハムレット』他感想

リチャード・バートン映像を再構築した『ハムレット』感想。短いので、オーストラリア・バレエのクンストカマー感想も入れています。

『薔薇王の葬列』アニメ・原作漫画の巻話対照表

アニメ各話と漫画の巻話数を一覧にし、過去ブログ記事をリンクしています。

鮭スペアレ(配信)『鮭スペアレ版・マクベス』感想

坪内逍遥訳を使った能・狂言的な見せ方が面白く、それでいてバブル期的だったりコミカルだったり。

オランダ国立バレエ『ライモンダ』感想

シェイクスピア関連ではなく、すみません。バレエ『ライモンダ』の斬新な新バージョンの感想です。

シェイクスピアズ・グローブ『十二夜』(2012年)感想

衣装、音楽、ダンスとも初演当時を意識したall-maleキャスト。マーク・ライランスがオリヴィアで、なんだか可笑しみもあります。音楽がとても素敵です。

A.ホロヴィッツ著『メインテーマは殺人』(創元推理文庫)感想

面白かった上にシェイクスピアが入っていたので読書感想です。ミステリーなのでネタバレ部分は後半に分けて書きました。同作者の『絹の家』が『憂国のモリアーティ』に入っているかな?の話も少し。

MARQUEE.TV 『リチャード3世』感想

独白が(ポエトリー)ラップになる『リチャード3世』! シャウビューネ劇場、トーマス・オスターマイアー演出。比較でプルカレーテ演出・佐々木蔵之介版にも言及しています。

マシュー・ボーン(New Adventures)『ロミオとジュリエット』感想

配信されたマシュー・ボーンの『ロミオとジュリエット』を観ました。ボーン作品の、通常版からの引用とずらし的なところがとても好きなので、この作品も興味深く観ました。 trailerです。 www.youtube.com 管理施設の『ロミオとジュリエット』 原作とはかな…

ギルフォード・シェイクスピア・カンパニー『ハムレット』感想

酒瓶を手に酔ってクローディアスに皮肉を言うハムレットでした。作品が好きかというと微妙でしたが、各紙レビューは高評価です。女性の役も多くなっています。

彩の国さいたま芸術劇場、ストラトフォード・フェスティバル『ヘンリー8世』感想

DVDで観た吉田鋼太郎演出の彩の国版の方をメインに書いています。彩の国版は、人間性が見えないと言われるヘンリー8世をきちんと主役にして物語のうねりを作った演出だと思いました。

英国ロイヤル・バレエ(配信)『冬物語』感想

エドワード・ワトソン主演版について、平野亮一主演版とも比較しつつの感想です。

新国立劇場『白鳥の湖』(ピーター・ライト版)感想

新国立劇場の『白鳥の湖』(ピーター・ライト版)の感想です。シェイクスピアのようだとか『ハムレット』のようであると言われていているので、それに託けつつ、シェイクスピアの話は殆ど書いていなくて、どちらかと言うとリアム・スカーレット版との比較の…

17巻最終話(78話) 王冠と愛について

『リチャード3世』と全く違うようでありつつ、すばらしく斬新な解釈・演出として読みたいと思う最終話でした。

『薔薇王の葬列』とシェイクスピア作品対応一覧(妄想含)

各巻別のオマージュ作品一覧です。怪しいもの混みではありますが、作品からの逆引きも作りました!

17巻77話 ケイツビーの願いについて

ケイツビーに焦点が当たります。『リチャード3世』の解釈・変換も素晴らしく、ベスのエピソードにも参りました。

17巻76話 “光”と“荊棘”について:リチャードとヘンリー

最終話に向けて主題がストレートに出され、円環的な物語が作られているクライマックスの感があります。ついでに、相当無理矢理感ありつつ『冬物語』どうでしょう、と言ってみます……。

17巻75話 リチャードの呪いについて

1話から出てきた『ヘンリー6世』での呪いの言葉が、『リチャード3世』での母の呪いと繋げて最終部で円環的に使われ、違う形で昇華される素晴らしさ。テイスト的にはシェイクスピア晩年作品に近づいている気もします。

7巻30話 予言と呪いについて

『ロミオとジュリエット』的でもありながら『ヘンリー6世』にきっちり落とし込み、この2作以上に衝撃的で悲劇的です!

7巻29話 塔を訪れるリチャードについて

原案『ヘンリー6世』と全く違うとも言えますし、最終的には原案通りとも言えると思います。そして、やはりロミジュリっぽいですよね。

16巻74話 2つの薔薇について

過去の伏線の回収とオリジナル要素が、リッチモンドの政略と対比的に描かれる素晴らしさ。細かい要素にも泣き所がいっぱいです。

16巻73話 アンの荊棘について

アンの話を『リチャード3世』4幕1場との関連で考えてみました。リッチモンドや小夜啼鳥についても書いています。

16巻72話 冬の気配について

気持ちを揺さぶる展開なのにやはり構成もすごい。『リチャード2世』推測してみました。王の森の場面と、73話以降のリチャードvs.リッチモンドの話と繋がっている……かもしれません。

16巻71話 バッキンガムの望みについて

バッキンガムの選択を、彼が生きることを選んだものとして描かれているのが印象的です。

16巻70話 熱を奪う雨について

『リチャード3世』での「熱い気性が凍ったか」が、雨による敗走エピソードと掛けられて、リチャードが求めた“バッキンガムの熱”を失う話になっている気がします。